復活の詩

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心に刺さる棘をひとつひとつ抜きとると
それはたくさんの詩になった
目を伏せたくなるような痛みで編んだその束は
だれにも受け容れられず
繊細と云われ 可哀想と囁かれ
避けられ 捨てられ 忘れられ
僕は沈黙の闇に落ちこんでいった



そしてやがて時が経ち
人々が詩を忘れ去った頃
僕はここに立っていた
長い長い年月をかけて
失った時間の氷は溶けだして
心の小さな瓶からあふれた
それを両手ですくい集めて
僕はひとつの詩を描いた
丁寧に丁寧に 自分自身のために.....


このさき僕はまた何度も迷うかもしれない
このさき僕はまた何度も失うかもしれない
そしてまた何度も泣くだろう
それでも
今の僕には帰るべき場所がわかる


長い長い年月をかけて
それはひとつの詩になった