2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

合図

雨上がりの涼しい夜空に 8月を締めくくる花火が 打ち上げられました まるでそれは 明日からはじまる新しい日々の スタートの合図のようでもありました

不死

もしもわたしが不死ならば 手に余る限りない時間を 好き放題に遣うだろう 明日の不安も心配も なにも無いだろう そしていつの日にか 夢も望みもすべて叶い 無限に続く時間が遺され わたしは孤独になるだろう

笑い飛ばしたい

小さな誤解 些細な諍い ころんでつけた膝の傷 あなたへのわずかな嫉妬心 みんなみんな この青空のむこうに 笑い飛ばしたい 破れた約束 破った約束 こころにつけた細い傷 あなたに響かなかった詩 みんなみんな この青空のむこうに 笑い飛ばしたい そして明日…

long drive

サイドミラーにうつりこむ 昨日を すててゆくドライブ 目前に拡がる景色は 嘘を許さぬ青空の下に 果てしなく敷かれた 迷いのない一本道

かえっておいで

もういまでは かみしめることも叶わない せつない想いたちよ かえっておいで ここへ もうどこへもとべないのなら かえっておいで かえっておいで どこへも行けない言葉たち ここへきていっしょに 朝まで泣こう

sunset

今日をひとつのこらず 焼き尽くして 西へと続く道を示しながら 太陽は静かに降りていく 同じ陽をみているのなら ふりむいてみてください 夕ご飯まですこしのあいだ 海をこえて みつめあいましょう

残暑お見舞い

この夏 べつになにもなかった ことしの夏 だけどね 夏の終わりはいつも寂しげ 風鈴ゆらす風はまだ熱を帯びて 額に首筋に汗をにじませる しかくに切ってもらったつめたいスイカを 子供たちは体に似合ったちいさなフォークで 夢中で口にはこんでいる そんなに…

passing by

かわいた砂浜 きみがおとす水晶の涙 ひろえずに ぼくは遠くをみて 波にさらわれた文字さえ 気づかない 知るにはまだ はやすぎた 夏が静かにすぎていく音 さらさらと 消えてゆく

ぼくにできること

ぼくにできること 今はなんにもありませんね 描きなぐられたあなたの言葉 読むことだけでかまいませんか だれかの励ましに慰めに もう平気 大丈夫って応えてる そんなぼろぼろの「大丈夫」じゃ こっちが泣けてきます 悲しむあなたの液晶のむこう 泣いてるあ…

ひまわりに会いに

ひまわりに会いにきました 駅の花屋さんでも見れるけど 土にまっすぐ根を張る君に 勇気をもらいたかったから 自転車でここまできました 蒸し蒸し暑い坂道を すこしうんざりしながらも どうにか上って着きました 太陽にほど近い高台で わらってる わらってる …

また今日もとびたった 甲高い声の歌い手たち 真夏のまばゆいそらを不器用に なないろの羽根をばたつかせて じぶんのみじかい生涯を しっているのかいないのか 舞台は毎朝五時きっかりに 幕が切って落とされる そのうすい殻を脱ぎ 残りのじかんを識ったとき …

いちばん好きな名前

世界でいちばん好きな名前を 詩を描くノオトに書いてみた するとその字ぷるぷる震えだし ぴょこり跳ね上がって 胸の深いトコロにポチャリ ああ このせつなさは ああ このしあわせは 軽はずみな感情ではない 今までの 決して きっと

引き出しにしまいこんでた 去年の写真 去年の貝殻 思い出も足跡も のこすことなんて容易い だからこんどはたくさん集めた 今年の写真 今年の貝殻 いつかは僕も死んで 小さなぬけがらになる そして忘れられてしまうだろう ゆっくりと時間をかけて こなごなの…

海の駅

海をわたる単線列車の 踏切もない無人の駅で 君がわらってここまでくるのを 僕は去年も待っていた はじめての夏に燈した灯が 記憶の彼方にゆらゆらと そのかたちをかえてしまっても 決して想いは色褪せない あの日君にわたした切符は 何度でもここに辿り着け…

朝食

朝でかけようとして ここ数日のうちに大きくなった 玄関脇のひまわりの幼葉に目をやると あろうことか いくつか穴があいている いぶかしげに覗き込んでよく見ると 小さな小さなバッタのコドモが むしゃむしゃむしゃと葉っぱを食んでいる はやく逃がせと怒る…

夕焼け

君とみる夕焼けがいつも やがて君と行く未来に 道をつけている

対岸の君と

遠い対岸の君と ふたり同じ時刻に 波打ち際に足をつけたら 僕らはこの海でつながる

故郷の海

故郷の海に帰ってきました そこには かわらない潮の匂いがありました かわらないやさしさがありました

あたりまえの愛

線路わきを歩いていると よくみかける 姫女苑 ちいさなあかるい花つけて こんなふうに あなたこころのあちこちに あたりまえに咲いてみたい 爽やかに 何げなしに あなたの帰り道にいつも あたりまえに愛を咲かせて 待ち焦がれたい

輝きの粒

きみからキラキラこぼれる輝きの粒を すくい集めて ぼくの夜空に飾りつけよう つりあいのとれない ぼくたちを だれもみてない 夜更けのうちに ひとつぶものこさずに ぼくは きみを