コトバナ2008 2Q

なにもかも

なにもかもをてにいれて なにもかもをすてさりたい なにもかもがほんとうで なにもかもがまちがい なにもかもは なにもないこと なにもみてすらいないこと

なりたち

いのちのはじまりとおわりが このせかいをかたちづくっている

あの日の言葉

この痛みを識らない人に何を言われても 平気だと答えていよう 幸せだと応えてやろう ずっと思ってきたこと 自分についた嘘 嘘はつきとおせば真実になると思ってた 強がりの背に貼りついたヤスリで すりへらしていくものに 目をむけずに あの日の きみの言葉…

brooch

優しい想いが結晶した 透きとおる石をあしらえて 君の胸に輝くbrooch 拡散する光のひとすじに きょうも導かれてここにいる 来る日も来る日も 繰り返す日常のかたすみで わずかなひとときを分け合い あたらしい旅の扉に手をかけて 僕等は言葉と宙に舞う

覆水盆に戻す

こぼれおちた水をろ過して まえよりきれいに戻そうと思う もうにどと痛みがこないように 丁寧に惜しみなく手間をかけて 振りかえることがきらいな君は くだらないと笑うかな また僕はそうやって いもしない君を気にかけている だけど今ならきっとできるんだ …

ツバサ

翼がほしいと唄ってたちどまる いま突然翼を与えらたら 鳥みたいに自由に翔べるだろうか 歩いていくことにさえ迷うのに この果てしない空を手に入れて 重い機械と秩序に託された昔の人の夢 得たものも失くしたものも大きかった 必要なのは翼だったのか 声を…

さがしもの

あの日の気持ちをたよりに おいてきたふたりをさがした ハイビスカスの坂道おりて 中学校へつづく海岸線 いろいろさがした 湿った砂にまみれてもみた みあたらなくてとぼとぼ考える かわらない気持ちなんてものが ほんとにあるのかどうか テトラポットを覗き…

Release me

前向きなものに否定されて かなしみはいっそう深くしずむ 悪気のないことは承知です どうかわたしをそっとしておいて 人の思いは人の数だけ 異世界どうしが隣り合う毎日に 自然とひずみは生まれます かなしみを吐き出したのは ただそうしたかったから あなた…

アイビキ

宵のしじまに秘めた 逢い引き 完璧にプラトニックな不純 気持ちなんてどうにでもなる はずなのに ねじの飛んだメトロノーム 誰の為にポーカーフェイス 見え透いた罠に君が 足をかけたその瞬間 うちあわせのように手をとるよ 「一緒に堕ちよう」僕は囁く 「ど…

Heartbreak

心がスピード違反 それはHeartbreak

薔薇と貴女

薔薇撮りて視線のさきに想いしは 朱に頬染めて喜ぶ貴女 ☆コトバナパラレル「薔薇と貴女」☆

またいつか

またいつか それは 僕らがいない明日のはじまり 近い将来 それとも 無期限のみらい

BLOODY ROSE

紅の薔薇は 自らが薔薇であることを 識っているのだ そうでなければこの色は そうでなければこの香は その鋭い棘でさえ ああ すべての辻褄が合う

まだすがたをみせない 君に開かれているいくつもの扉 くぐるのかとじるのか その時がきたら君が選べばいいこと 何も心配はいらない 振向けばいつだって僕がここにいるよ こころにいるよ

6月1日

2008年6月1日 新しい旅立ちの日 おめでとう 君の幸せを心から願います 晴れてよかったね

生きることの 意味を問うのはヒトだけです きこえた声は 後ろだったか前だったか

シロツメグサの公園で

「小さいときママとヤキュウした シロツメグサの公園にいるよ」 慣れた手つきで電話を閉じて ハイと返す君の手も 靴も あの日よりずいぶん大きくて 受け取りながら僕は小さく息を呑んだ 帰ってもいっぱい思い出せるように 写真を撮っておこうと君は言う その…

ノージャンル

枠にとらわれない という枠にとらわれていた

出張

逢えもせぬ君の名刺をいれて往く

ROOT

裏切りを嘆く以前に 信頼は適正であったのか

すき

ほんとうにすきなのと とわないでください ことばにできないくらい すきです

空の器

胸の器をからにして なつかしい波と向き合った この眼が映す世界がすべて 自分自身と識っていた 早熟だった少年時代 海も砂も同じようにか それ以上に年老いて来たのだ 出逢いと別離れの意味 浪費し失った奇跡のありか 探るほどに遠のいた 永遠という名の一…

休暇

ことばが みちてくるまで ながめていよう たくさんの はじめてのきもち たしかめてみよう こころの休暇 そらにうたった あの日の詩

モノクローム

空の色を迷ったとき 君の声をききたいと思った

DISTANCE

心と心が繋がったって言ったって そばにいればそれだけで かじかんだ手も ひび割れた指先も 包んであげられたのにな 君を守るってどうやって 言葉でできることはあといくつ 冬に始めた考え事は 押し来る緑の暖かさにも 紛れてはしまわなかった 右肩委ねる距…

PRIDE

傷つかないこと それがわたしのプライド

あなたのイメージ

いつもわたしを 明るく照らしてくれる ときには木々の葉のすきまから やわらかく包んでくれる そしてときには 雲にかくれて 溢れる涙をみないでいてくれる わたしが抱く あなたのイメージ それは どこにいても なにをしていても 偽りのあなたをだれかが信じ…

花散歩

うららかな春の日の公園を お散歩 咲き誇る八重桜 ハナミズキ チューリップの背くらべ 360度の景色ぜんぶ 君のケイタイに送れたらいいのにと思う 面倒がる君を無理矢理にでも つれてくるんだった あたらしい風がやってきて 気がつけば僕は唄っている もち…

雨の日に

桜の終わりを急かす雨を 窓越しに聴きながら 近づく緑の季節を想った パインテーブルの上で フリージアの切り花が 水をよく吸っている 潤いを待つ草花のために こんな一日があるのはいい 来年も同じ場所で 新しい芽が吹くのに 人は何を儚いと泣くのだろう も…

宵桜

宵闇に燈る明かりで透く胸よ ☆コトバナパラレル「宵桜」☆