コトバナ2013

静電気

汗かきてウールのユニクロを脱ぐ ぱちぱちと揚げたてからあげのよう ☆コトバナパラレル「静電気」☆

コレクター

べつに痛みなんて 好きで集めてるわけじゃなくてよ 結果的にそうなだけ そう単なる結果論 ☆コトバナパラレル「コレクター」☆

プロミス

なきたいの だいじょうぶ それであってる うんとないたらいい さきにいくよ 約束の場所 おぼえているでしょう 偶然や奇跡の手を借りず また手をつなごう いつか晴れの日に ☆コトバナパラレル「プロミス」☆

no touchpanel

いつだって道は目の前にある 気持ちで足りないセンテンス タッチパネルで補わないで ☆コトバナパラレル「no touchpanel」☆

宵闇の雨に濡れ 束の間の静寂に身を潜らせた 拡がる深みに息を殺して 孤独の言葉のその意味を 自己の歪みと問い質す 傷つけられたと泣き喚き 孤独の言葉のその意味を 独りきりでいいことと 正しさと誤まりの 線引きを きちりとして於かないから 弱みはいつか…

あのひと

胸のおくの囁きをきいた 満ち足りた月が滲んでいる ひとりでこうして ここにいるのは簡単だった つめたい壁に手をかけて 音符と音符の間をかぞえる 隠されたドアをみつけるまで 終わりようのない夢なのに あのひとの微笑み 凍りついた場所が溶け出していく …

コイル

なかみはからっぽにみえるだろうさ ふだんのぼくは でこぼこのこころをうすくのばして ぐるぐるまきにしてあるんだ コイルをとめたバンドをきれば まるでしかけえほんのように きもちはぼこぼことはねとぶよ きみのそのよくきれる まっさらのクリッパーで さ…

かんごふさん

大丈夫大丈夫 大きな声のかんごふさん 沈み切った部屋の空気を ほうきでちゃっちゃと掃いてくみたい すっかり軽くなってしまったとはいえ それでも起こしたり座らせたり 向きをかえたりはたいへんでしょう 痛がるし気もつかうだろうし ありがとうありがとう …

ディスクローズ

あれもこれも 美しいという地球の一部 ありのままを知ってそして私たちはどうするのだろう 残酷な真実もある ☆コトバナパラレル「ディスクローズ」☆

クリムゾン

宮殿を聴いてたら クリプトン球が切れていたのを 思い出した 脈絡はないことも無い さびた鎖もとりかえなくては いかなくちゃね買いに ふるいことばでうたわれる 聖歌隊の唄をおもいながら どこへ 一番近いホームセンター 反対方向へ駆け出したなら 世界で一…

マニュアル

マニュアルどおりがよろしくないのは マニュアルどおりの彼や彼女のせいではなくて マニュアルの出来がよろしくないのです よって君がつくりなおすか この場をあきらめるかしたまえ ☆コトバナパラレル「マニュアル」☆

星空のねがい

こしかけられるみかづきに はしごをかけるゆめのなか あなたのあまいささやきを ききもらさぬようみみすまし この星空がおわるとき そばにいてくれるといった 反故にした誓いのかずかすも ゆるして銀河へながしてあげよう いまならまっすぐ言ってもいい あな…

フロアー

ふるえる指でボタンをタッチする 検索しても得られない結果 もどかしさを遊んでごまかしていた どんなに情報を詰め込んでも すべての役割は果たせない えらばなかったフロアーにも せかいはぎっしりつまっている だからせめて目のまえのことくらい 見て聞い…

MASK

偽りもあなたらしさの内ならば 信じて騙されていてあげる ☆コトバナパラレル「MASK」☆

ゆめ

はじめまして こんにちは ありがとう さようなら そのときいつも あなたはいた ゆめのよう なにもかもがゆめのよう ☆コトバナパラレル「ゆめ」☆

やさしさ

だれかになにも与えるものがなくても きみはきみのそのやさしさを誇ればいい ☆コトバナパラレル「やさしさ」☆

余暇

ゆうべねむる前の綿密な計画は コンビニエンスストアの袋の中の カスタードの甘さをもって果たされる うしなわれていく今日という日に あとなにを刻めばいいのだろう どうしてあなたを思い出すのだろう ☆コトバナパラレル「余暇」☆

put

しめやかな狂気の中で 無益な憂いをかきまぜて ペリエの泡でも数えましょう 目にとまらなかったこと 思い及ばなかったこと それらを罪や悪とするのなら 期限の利益を放棄します ああだからせめて 振り向かないで立ち去ってほしい さようなら にどとあえない …

アウトオブレンジ

にわかに整えたリズムで歩いていたら 目の前をびりびりとおりすぎてく電波に あっさり周波数を合わせ損なって 僕は立ちどまり瞬く間に圏外 ☆コトバナパラレル「アウトオブレンジ」☆

いこう

きめてすすむ すすんできめる どちらでもいい とにかくいこう ☆コトバナパラレル「いこう」☆

words

そこにいて必要なものは 英熟語でもbe動詞でもなかった 思いと同じか似た意味を含む 多くではない生きた言葉だった ☆コトバナパラレル「words」☆

synchronism

どの道を選んでいてもたぶん ここに行きついたのだとおもう それは運命と呼ぶのかどうか 選択は常に委ねられている 信じるつもりがあるのなら 言葉が息のあるうちに 汗とともに滲み出る焦りと 肩を這うゆるやかな空気 ☆コトバナパラレル「synchronism」☆

legal alien

セブン・イレブンでお茶とお菓子を買って 遠回りをして歩いてみたら ゆうべ気にしたにおいはもう慣れていて 人と文字が違っているだけのような錯覚 近くて遠い母国を思い アイムエイリアンとくちずさみながら 裏腹に僕は景色に溶け込んでしまう ☆コトバナパ…

connect

電波でしか繋がれない世界には居たくない ☆コトバナパラレル「connect」☆

going

なにもかも越えていくつもりなら これ以上きみに憧れていてはいけない ☆コトバナパラレル「going」☆

rarity

ありふれた稀少性のために 時間を失うなんてばかげている ☆コトバナパラレル「rarity」☆

wherever you are

どこにいても自分は自分 部屋の中で思うのと どこかにきて思うのと 同じ言葉をならべても 何かはっきりと違っている ☆コトバナパラレル「wherever you are」☆

thirst

喉の渇きも 心の渇きも おなじものだと見くびっていた ☆コトバナパラレル「thirst」☆

switch

言葉が役に立たなくなってはじめて 本当のことはみえるのかもしれない デバイスの電源をOFFにして からだじゅうの神経をONにして ☆コトバナパラレル「switch」☆

water

謙虚でも自棄でもなく むしろエゴイスティックに 水や空気のような存在でありたい ☆コトバナパラレル「water」☆