コトバナ2008 1Q

sakura

はるいろに ほんのり染まる きみの笑み

しあわせは 突然ぱっと現れたりはしない むしろこんな平凡な午後に ひかりにすがたをかえて まんべんなく降りそそいでいる 気がつくかつかないか それはわずかな おおきなちがい こころを落ち着けて耳をすませば ほらね 草木のささやきもきこえるでしょう 春…

架空の人

素直になりすぎて 嘘つきとなじられて 架空の人に成りさがる

Synchronicity

あとわずか1分で きみと言葉すら交わせずに 他人のままかもしれなかったのに まるで生まれる前から識ってたみたいな 思いがけないSynchronicity

時の運河

わたしとあなたの間に横たわるもの 途切れもせずにどこからか続いてきたもの その流れは絶え間なく未来を洗い替えている

消さないで

きみともっと近くなれたなら その言葉を消さないで 言えるかな 言えるといいな

無限回廊

僕たちが歩いてきた道は これまでずっとまっすぐで おわりも見えてる気がしてた 立ち止まり振ってみれば どの地点でも交わっていない 先のばしの未来は有限 昼夜めぐりめぐる人々の波は インフレーション宇宙のかすかなゆらぎ だから時がくればまた行こう 答…

冬の終わりに

ロードハウスまで車を走らせ きみの紅茶がさめないうちに プレゼントを タバコはもうやめたんだ あとは何から話そうか 待たせてごめんと切り出すまえに 長い冬の終わりへ車をはしらせ きみの胸がさめないように

カジツ

あの日なら 僕は君の どんな願いにも応えられたよ あの日なら 僕は君と 永遠だって手に入れられた あの日の もぎたての 僕等という過日

Strength

気負ってる その時点で負けている ほらね文字通り 強いことは強がることとは違うんだ もういいから まっすぐここへ飛んでおいで 君を受けとめるチカラは いつだってとってある

MD占い

めかくしでつかんだ 今日の3枚 ポケットから取り出した 休日出勤のプラットホーム LET IT BLEED BLACK AND BLUE SOME GIRLS 夏に決めてたロイヤル・ストレート 今日はきっとツイている めかくしでつかんだ 今日という未来 …

蒼い影

光をたたえて蒼く沈む つめたい空の着地点 うけとめる胸の不在に 思いがけず眼を見張り それが静かに 始まっていたと識る 引き返せない歩道に 落ちた影ひとつ

晴れの日に

君の晴れの日に 僕は泣くかな 笑うかな それとも 海の向こうかな 空の向こうかな 気が早いけど 今つないだ指の温もりを きみは忘れてしまうから 僕は言葉をのこしていこう 愛しているよ 生まれる前からずっと これからだってずっと

tree

伝えたいことなんて 特別にはなくて ひとつすてきな木があれば 星を飾るみたいに言葉を飾りたい あなたの瞳にとまるように その場所がひときわ輝くように

僕が写す景色のどれか一つでも 君に似合う色があったかな これもあれも少しずつ良くて 結局 無数のJPEGで溢れた僕のFOLDER 絞り込んでも心は広くはうつらない 理解していることと 出来ることとは違うね 考えるほどにズレてたピント 役立たずの僕のFI…

もうだれも

写真たてにはもうだれもいない 12月のカレンダーを外せずに プレゼントの包みを捨てれずに 毎日が過ぎる 写真たてにはもうだれもいない この部屋にはもう誰もいない 受話器からはもう何もきこえない あのひとがすべてでした

不可逆

時が巻き戻せないことを ほんとうに理解したのは いくつのときだったろう

シャッター

君がきりとる瞬間を 可能な限りの時間を遣って 僕のこの眼に焼きつけたい

繋ぐ碧

彼の君と笑顔を繋ぐ碧いそら ふたつこころがすぐ傍に在る

残念なこと

選べなかったことを悔やんでも 仕方がないけれど 今日一番の笑顔を あなたに見せられないことだけが残念です

雪の路(みち)

雪の路をふみしめて歩く ふたりはまるでひかりのようだね 白いつぶが肩にひらりと消えていく 長い長い冬の途中で きみに出会えたことは ぼくのいちばんの誇りだから ただ手と手をとりあって あるいていく このよろこびも 雪雲のむこうに ゆうべまでは星があ…

ちから強さ

雪溶けて君が咲く ちから強さに 心晴れ

出逢いを想う

きのうをたどっていくと あなたを知らない私がいました あしたをたどっていくと あなたをわすれない私がいるでしょう 今日はとりとめもなく あなたとの出逢いについて想います

この世のおわりのSunset

心のはてに沈んでゆく この世のおわりのSunset 君と生きてく明日のひかりが ちゃんとまた のぼりますように 信じることを おしまいにしたくない

彼方

はるか彼方をとぶ 君をフォーカスして この腕にとらえたみたいないい気になって 僕は君の何を識ったというのだろう ほんとうはなにも それは恋という以前に 出逢いですらなかった

Golden Rain

さめざめと降り続いた雨 Radioからは Rainy Blue 終わったはずなのに まだ終わっていないの? わたしのこころを砕いた あの日の口唇も背中も 誰のかなしみが雨をふらせるの わたしじゃない わたしならひとりで泣くよ きっとこれはすべてを綺麗…

飽和熱

入念に織り上げた言葉など あなたを前にすると 泡となって消えてしまう その視線を得ようとするほど ぼくは自分の中の言葉の欠乏を さらけだしてしまうのだ それならば なにをもって伝えればいい あなたに抱く期待を あなたを見つめるたびに 行くあてを見失…

同窓会

同窓会は 野をこえ山こえ隣町 夕焼けレンズに捉えながら すっかり重くなったペダルを踏んだ 目標は1時間半ってとこか こんな真冬のつめたい風の日に 片田舎の飲み屋の暖簾をくぐるなり 滝みたいな汗を拭いた客は きっと僕だけだったろう 期待通りのあきれ顔…

散開

この人だけと決めて ほかに何もいらないと言って なぜ最後には こんなにむちゃくちゃになってしまったの 手をつなぐことや口唇をかさねることに いつも意味をほしがったあなたは 私を一瞬でも愛しただろうか 日差しの弱い冬の午後 永遠を誓った貝殻が 木枯ら…

砂時計

落ちきった砂時計を眺めていても 時間は過ぎてゆくね 自分の手でひっくり返さなければ 進まない 君なら笑いながらそう言うね 空にとどいたその手のひらを 肩にやさしくかけて ...心配はいらないさ 僕だって大人になったんだ それでも だれかがくるのをす…