コトバナ2010 2Q

月とおなじ

雨の日に月が見えないのと おなじ だよね 今日みたいな雨の日 まえみたいに また笑ってほしい 恥ずかしがりながら そこに いるよね そらを見上げてまっていよう

ぐもにん

「こんにちわて えいごしってる ぐもにんていうんだよ」 ちがうよ はろう おはよう ぐもにん すてきないちにちを

核心

そろそろ核心に触れていいですか あなたを奪い去るために

Rain,Rain,Rain

そうは言っても雨は恵みだ 雨無しに僕等は生きてゆかれない イキトシイケルモノタチヨ アメニカンシャシナサイナ

正しい重力

正しい重力で ぼくら交わろう 正しさの定義 知らなくても 正しさの意味 見失っても 真空の宇宙でも 求め合う惑星

トホホの歩

今日は早く帰れる 雨 雨 寄り道もなし 駅の人だかり いやな感じ 人身事故 電車全面ストップ 振替輸送 乗り換え 焼肉のにおい むかしのこんな詩 http://blogs.yahoo.co.jp/shel_paint/41032910.html 「これとまりますか」 「次のが早いですよ」 なまぬるいホ…

風の向くほう

うわ最悪 口癖のように君は言うけど そんなのちょいちょいあるもんじゃないよ 風の向くほうへ行こう きっと良いこともある ジュース買って行こう

ゆけない

ここから先にゆけない わたしたちの不在に 仕方なくもう眼を閉じて すべてを雨に流そうか

できること

悩み事がなくなっても 人は自由になんかなれない 最終ラインは未だ見えず でも限られた時間 僕がいまできること? 働くこと休むこと 食べること 書くこと読むこと 愛すこと 幸せごっこ傷つきごっこ サボタージュ テクノロジーの賞賛 ノスタルジーの模倣

試験会場

何もない町だとおもった ごはん食べるとこ探せなくて スーパーでおにぎりとお茶を買う そぞろ歩く人々の後をつけて たどり着く休日のキャンパス 別の棟では英検もあるらしい 続々と行く制服の謎が解ける 80分のマークシート 「時間は40分を過ぎました」 まじ…

リボーン

ほんとうに生まれ変わるなら こんども一緒に生きましょう

デートまえ

ねえきょうはどこへいこう きみとならどこだっていいけれど 海にいく山にいくそれともショッピング おひるごはんは何にしよう おやつとお茶とそれからそれから 日焼け止めはわすれずに 着がえのシャツもわすれずに きのう用意しとけばよかったね 参ったな出…

夏かな

夏かなっておもう なんとなくおもう 約束はわすれていない 機会が来ないだけ はじまりもおわりも 後になってわかるばかり 夏かなっておもう 会いたいっておもう

詩作の夜

詩を書くことは容易いが 詩人には到底成れそうに無い 死と書くことも容易いが 死人には当面成りたくは無い 詩と死は何故同じ音なのだろう 四の五の想い巡らすうち夜は深まる 私はときに文字に惹かれたり 或いは文字に轢かれたりする 惹かれるときには嬉し楽…

いま必要なフェイク

せめてことばだけでも 気よく正しく美しく振る舞う 胸が砕けて仕舞わないため いいえ決して無理などではない 其れがいま必要なフェイク

はじめました。

ぼくも、なにかはじめてみようか。

わすれもの

わすれたものを はやくさがして わすれたいろを はやくとどけて とてもかんたんなこと そうきっとかんたんに みつけられること はやくきがついて あなたがいないと ふたりにはなれない

問答

100の問に1の答が間に合うこともある 君の考えを聞きたいよ ねえどうすれば会える 100通りの方法があるけれど

困る

すすんでいいの まっすぐ君の胸へ 決めてた色が 探せない

フラッシュ・バック

人混みを掻き分けて 目的地には着いたのに フイに頭をよぎったのは アノ厭な感じ 僅かに未来を捩じ曲げた 1オンスきりの気後れ

そら、 と読みたくなる そら。 足りないよ RICOH GR DIGITAL Ⅲ

しっぱい

空と海の事ばかり考えていた 君のいない地平を忘れたくて だけどもそれは失敗したみたい もう海だけに視線をおとして ココナッツ バレンシア フローズンヨーグルト 脈絡のないことばならべて これは詩だなんて云って わらって 喜んで居ようか そうしよう そ…

次の旅

約束もなにもなく君は 僕やみんなが知るように 次の旅へと向かうだろう なにかを信じなくても だれかを愛せなくても いのちはどこかで繰り返している

蕾と涙

かなしみさえもしあわせの蕾と いつもあなたは教えてくれたけど いまではわたしのかなしみに 組みいれられたやさしい人よ 月のむこう星のむこう ほんのすこしでいいのです お顔をみせてくださいな あなたの望まないかたちで 涙の夜は増えてゆきます

ありふれていくこと

わたしはたぶん耐えきれない あなたの中でありふれていくことに

心外

あなたを想う事が 即ちかなしみであること わたしには どうにもそれが心外です あなたも同じ気持ちでしょう 空に問い かえらぬ返事を 待ち呆ける初夏の木陰

とどかないもの

とどかないものに そうとしらず 手を伸ばした無邪気さを 僕は忘れてしまっていた 胸に在るものの幾つかは いつかそうして手を伸ばした とどかなかったはずの未来

PASSING

束の間を束ねた傷つきそうな時を 耳を塞いでやり過ごそうとした あのこはとうにいないかもしれない 地雷をよける僕は一部が欠落した 支離滅裂な夢を追いながら 記憶の中に押し込めて スッキリサッパリしといたのに バジルのにおいで目覚めてしまった 奈落を…

愛とは何でしょう

私たちがふだん口にする愛は それに似た気持ちの総称です それでは愛とは何でしょう ほんとうの愛とは何でしょう 愛とは何にも似ないもの 何にも代えられはしないもの 代えるわけにはいかないもの 形と引き換えに人々は愛を見失う

モモイロタンポポ。

ピンク色のタンポポなんてあるんだ 彼方のギリシャを気に病みながら 落ちてくユーロを目で追いながら 僕はこんな身近な世界もまだ識らずにいる