ツバサ
翼がほしいと唄ってたちどまる
いま突然翼を与えらたら
鳥みたいに自由に翔べるだろうか
歩いていくことにさえ迷うのに
この果てしない空を手に入れて
重い機械と秩序に託された昔の人の夢
得たものも失くしたものも大きかった
必要なのは翼だったのか
声をなくして僕はたたずむ
頭上のそれに影を轢かれた堤防で
広すぎる世界に目を細め
ぼくはもう一度唄おうとする
メロディはぽっかりと抜け落ちて
まるで祈りのようになった