ひとひらの

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春風にゆれた恋だった
過去は黙ってそこに在って
幼い猫の産毛みたいに
頬を撫でてくれた

裸の胸をぴたりとつけて
何時間でも
抱き締め合っていたかった

優しさと信じたもの
それはひとひらの記憶
真夏の熱風にしおれたふたり
届くはずだった誓い