2009-11-27 僕と病と寒い朝 コトバナ2009 4Q 落ち葉散らばる公園を 横切って急ぐ 寒い朝はだれも早足 僕もロスタイムを巻き返し 夕べ0時に書き上げた 空へと続くものがたり 玄関口で踵を返し ポケットにぎゅと捩込んだ 君が気付かないように 君が傷つかないように 僕は僕のくらやみを どこまで抱いていくだろう 病は静かに狙いをすます 僕を思いがけず詰るため 僕という一切を拒むため 寒い朝はきらいだ マフラアに鼻まで埋もれて 僕は小さく纏まってしまう 着膨れたくろい人々を 無理矢理詰め込んだ箱の中 僕は蜜柑のような腐り方をする