僕と病と寒い朝

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落ち葉散らばる公園を
横切って急ぐ
寒い朝はだれも早足
僕もロスタイムを巻き返し

夕べ0時に書き上げた
空へと続くものがたり
玄関口で踵を返し
ポケットにぎゅと捩込んだ

君が気付かないように
君が傷つかないように
僕は僕のくらやみを
どこまで抱いていくだろう

病は静かに狙いをすます
僕を思いがけず詰るため
僕という一切を拒むため

寒い朝はきらいだ
マフラアに鼻まで埋もれて
僕は小さく纏まってしまう

着膨れたくろい人々を
無理矢理詰め込んだ箱の中
僕は蜜柑のような腐り方をする