コトバナ2009 1Q
この空の下の鮮やかな色彩の すべてを花はしっている 花はお喋りしない 花は歩きもしない ただそこにいるだけで ことばをくれる こころをあるく 花になれたらいいのに たまらなくいま 太陽のひかり浴びたい
トレンチコートに身みをくるみ 無音のエスカレーターをくだる 平凡な人影 つかれきって言葉を全部 どこかに放りだしてきた背中 水かびのにおいがする地下鉄のホーム コンクリィトが足の裏から染み込んで したからじゅんばんに凍りつきそう もっと寒かったん…
半年まえから切れてたカメラの電池 ようやく入れ替えた今朝のこと 寄り添い毛布にくるまりTVを観てる 幼いきょうだいをフレームに捉えた お気に入りのポーズをキメる彼ら フィルムは入っている あと6枚ある 私もむかしこうして 撮ることが好きだった父を …
それはおわってゆく それははじまってゆく 視覚を越えた ユークリッド・スペース 再びおわってゆく 再びはじまってゆく やぁ、また会えたね! 元気だったかい...? ふりだしにもどる そしてくりかえす わたしが手に入れた 無限の錯覚
咲かすも散らすも想いひとつなら 鮮やかに色づけたい