voice

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声にして求めあうでもなく
どこからかつながっていた道の先で
口唇は               
パズルの最後の破片のようにかさなった

音もなく柔らかく
それは自然にはじまり
汗に滲む胸もとで
絡んだ指はもうほどけない
                     
遠く巡る意識のなかで
ふたりをもっとまぜあって
口移しに溶けてく氷みたいに
ゆっくりとひとつになろう
              
昨日も明日も忘れて
歩いてきた道も還る場所も
もう意味を持たないくらいに繋がろう
                       
あなたが欲しい
いま初めて声にして