てのひらのいのり

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記憶のむこう 幼いわたしは
柔らかいあなたの腕にいた
涙ひとつぶに映っては落ちる
もう還れない陽だまりの日々

過ぎていく時間は残酷に
命の灯りをかき消していく 
ちからのない温かなてのひらを    
いつまでも握りしめていたかった
 
優しいあなたがなぜこんなにも
苦しまなくてはならないの
どうか激しい痛みがきませんように
                       
静かなねむりが訪れるとき
あなたがあなたのまま
穏やかな思いを抱いてゆけますように