2007-05-06 波 コトバナ2007 2Q 無限の星の下で 両手をいっぱいに広げる 砂のついた爪先をあらって 透き通る世界にそっとはこぶ 冷たい地球は端までのびて 空と太陽を呑みこみ やがて月も 永遠に足を踏み入れたような 心地よい浮遊感 目をとじて大きく息をすいこむと 体のすみずみまで浄化されていくようだ 足首にまとい うねる碧くちいさな渦は すべての想いを やさしく突き放しては包みこむ 僕は今 その飛沫に湿った服をぬぎ去り ずっともっとむかしからつづいてきた やわらかい世界に 足跡をつけて行く