2012-08-26 いくつもの夏 コトバナ2012 夏のおわりはいつも せつないような せいせいするような ポケットの奥の鍵ひとつ とり出して こころのアクアリウム 鮮やかなまま保管した 水着の痕を気にかけて 大きなスイカを頬張った かき氷のストローで 花火の軌跡を追いかけた だれかを送る船の灯 ひかる魚をおいかけた 記憶は薄れていくけれど 塗り替わることのない いくつもの夏の日