砂浜を歩いて

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君の写真のだれかの足跡
波打ち際と平行に
どこまでも続いていくようだった

息をすいこみまぶたを閉じる
ことばが波に消されても
君の声がききとれるように

眼のまえで交差した糸
今という未来の往きさき
識らずにゆびを掛けていた


ぼくらはもうずっと前から
同じ時間を生きてきたんだ


いつかふたりおなじ歩幅で
波がさらった足跡を辿ろう
別々の海の記憶を寄せ合って

近づいたなら手をとって
優しい音に耳を澄まそう
遠い昔に出逢ったような
砂浜を歩いて