足りないのは

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足りないのは言葉だったのか  

夢にうちこむあのひと程に
私は何に誠実だったのか

わかっているとうなずきながら
そのさきの未来をゆびさしながら

つらいといったあのひとの
かなしいといったあのひとの
涙をみたことがあったのか

木目をそろえた茶碗のひとつが
しらないうちにひびわれている

足りないのは言葉だったのか
問うこともいまとなっては