コトバナ2007 2Q

幸せの音色

幸せの音色というものが確かにある。 あのひとに会う日の街の色々な雑音は いつもとちがってきこえるから もちろん悲しみの音色だってあるけれど もうそれは口にしたくないから 今日は幸せの音色だけに耳をかたむけて歩く。

regret

ただじっと 時が過ぎ行くのを待ってみた 一日のはじまり まだ誰も触れることのない朝がくる 無償の笑顔 無償の愛 一日の終わりのささやかな祈り 何もかもすべて 会えなくなって気がつくなんて

lost

心が弱くなるような夜に 孤独を拭い去れなくて 君を想った いつか いつかはと 待ちつづけていた夜明けに 思いがけず 君を失った

ユメ

夢ユメゆめ 夢で終わりたくない事 夢と思いこみたい事 夢ユメゆめ 事実は限りなく厳しくて

So long

So long また会えるのに もう会えないような 響き

ティータイム

目をとじて 耳を澄まして LOVE SONG でも聴きましょう ドライブもショッピングも楽しいけれど たまにはお茶を 二人のテーブルで

水平線

幼いころ 空と海は 遠くで一緒になって 溶け合って ひとつになると思っていた

無限の星の下で 両手をいっぱいに広げる 砂のついた爪先をあらって 透き通る世界にそっとはこぶ 冷たい地球は端までのびて 空と太陽を呑みこみ やがて月も 永遠に足を踏み入れたような 心地よい浮遊感 目をとじて大きく息をすいこむと 体のすみずみまで浄化…

かわらないこと

変わることが 大人になることと 信じてた 変わらないことで 大人になれたらと 今では思う

めぐりあう朝

めぐりあう朝 ぼくらは手をつなぐ 希望と 夢と 勇気 大切なものはすべて それぞれの胸のなかに 同じ夜と別々の朝が つづいても いつかは めぐりあう朝 ぼくらは手をつなぐ 希望と 夢と 勇気 子供たちに 木や 花や 草に 明日を

カーネーション

カーネーションが好きだと あの人が言ったのが気になっていて たまたま花屋を覗いたら ささやかに それでも誇らしげに 咲いてる花があったので思わず買って帰りました 偶然に作用されていく 僕たちの運命は ひょんなことで 幸せに向かったみたいだ

今日

よく考えてみたら 無駄な事など何一つない 今日というこの一日 すべてが明日へと続いている あなたといると いつも見過ごしてしまう事に立ち止まる自分が 嬉しい

赤い糸

朝と夜に織り成された 光と影の中に君をおく 喜びと憂いの奇妙なコントラスト 100年かけてここにたどりついたというのに 赤い糸は まだもつれているみたいだ 君を胸に抱いたまま 記憶をなくしてしまったら 見たこともないあの頃へ 還っていくのだろうか …

マヨナカ

テレビの上のスナフキンがころげおちて とっても嫌な事を思いだしたから いてもたってもいられなくなった ワインをひとビンのみほしたら 気持ち悪くなってさらに追い打ち 何もかもうまくいかないときは ひとりでいると気が狂いそうだよ ふたりでいると君を傷…

busy

書いては破る便箋に 僕の気持ちがうずもれて 倍以上に君に会いたくなったよ 君からも便りがないのは ひょっとして同じ事をしているからか 僕に飽きてほかに乗りかえたからか 「忙しいから」なんて理由 もうつかうのはよそう 君が「忙しいから」と切った夜 と…

cafe white parlor

ホワイト・パーラーであの娘の好きな歌が流れたから 三口めでコーヒーがさめてしまったんだ 最後の手紙がついた夜はまだ きみにはぼくしかいないと思いあがってた 最後に彼女の顔を見た日の夜は この恋が永遠に続くことを信じてた 「おさげしてよろしいでし…

日常

教室の時計の針がバカげてると思った 遠い宇宙の 星がひとつ消えた日は 教科書の中の偉人なんてどうでもいい 昼休みが永遠に続けばいいと思った 前店のポチが逆立ちしてるのを見たことがあるかい 日常は滑稽なことの連続だと思うんだ

no schedule

大切な時間はすぐに過ぎてしまっても 心にしばらく生きているから あとは良くも悪くも自分次第 思い出をつくろうと思えば思うほど 痛みは深く なるよ 僕は君が好きで好きで ただそれだけで会おうと思う 計画はくるうことの方が多いもの 何故君に出会ったのか…

スロウダウン

悲しいニュースが胸を引きさいた昨日は いつのまにかもう過ぎている なぜか何もかもが一瞬にちがうものに見えてきた 街の歌を口ずさむ 同じような顔の同じようなメロディにも 微かな輝きがある 毎日がスピードを緩めると 今まで見えなかった風景が いま僕が…

Rosa ‘Carte Blanche’

車を流れにあわせて 彼女が好きだと言っていた カルトブランシェを買いに行く 低いギアでゆっくりと あせらずに この恋を

伝えたいことはただ一つ

夜が連れてくる繊細な感情 電話では喋りすぎてしまうけど 伝えたいことはただ一つ ゆるやかに心を滑りおちていく わがままな石ころ 両手をひろげ静かな空気を胸に抱く いとしさは喜びにいつも届かない 頬づえつく手のひらに感じたのはひとり 欲しいのはダイ…

無限について

無限について考えたことがあるだろうか 例えば宇宙の果てとか 時間の終わりとか あるいは無限に憧れた事があるだろうか 例えば永遠の命とか 限りない夢の話 無限のことは無限なものにしかわからないから ぼくらは最終的に 曖昧な答えに行きついてしまう